Reach For Tomorrow

2017年卒予定の大学生です。日々感じたことを記しておくブログです。

book

塩田明彦「映画術 その演出はなぜ心をつかむのか」からカサヴェテスの話

暇だけど、お金は相変わらずないし、バイトをするモチベーションは皆無なのでひたすら大学の図書館で気になる本を読む日々なんですが、久しぶりに読んだこの本の内容が初めて読んだ時(おそらく約3年前)よりも理解できて興奮した。 映画術 その演出はなぜ心…

「DAVID BOWIE is」展と野中モモ「デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター」

天王洲で行われているデヴィッド・ボウイの大回顧展「DAVID BOWIE is」に行ってきたんだけどかなり面白かった! とても力の入った展示になっていたので、少しでも興味がある人は多分損はしないからぜひ行ってみてほしい〜 この展示会は本当に様々なものが展…

長谷正人編集「映像文化の社会学」

早稲田で「テレビ文化論」などの人気授業を担当していたり、タマフルでもゲストで登場したことがある長谷正人 が編集を務めている「映像文化の社会学」という教科書を読んだ。 映像文化の社会学 作者: 長谷正人 出版社/メーカー: 有斐閣 発売日: 2016/10/08 …

メリル・ストリープは以前からスピーチの名手だったことがわかる本 「巨大な夢をかなえる方法」

メリル・ストリープがゴールデングローブ賞の授賞式で述べたスピーチが瞬く間に話題になっていた。 www.elle.co.jp 和訳は上のリンクから読める。 www.harpersbazaar.com 英語の書き起こしはここで読める。 実際に話している映像を見たときに、ライアン・ゴ…

2016年に読んで、響いた本10冊

今年読んだ本の中で印象に残ったものをまとめようと思います。 ちなみに、去年読んでよかった本はこちらに書いてあります。(コメントはテキトーなままだ...) m-tenenbaum.hatenablog.com 1. スティーブン・ウィット「誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶ…

スティーヴン・ウィット「誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち」

2ヶ月ほど待って、昨日ようやく図書館で借りられたこの本がべらぼうに面白く、興奮冷めやらぬままこのブログを書いている。 誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち【無料拡大お試し版】 (早川書房) 作者: スティーヴンウィット 出版社/メーカー…

岸本佐知子講演会 「人はどのようにして翻訳家になるのか?」

先日早稲田で行われた岸本佐知子さんの講演会に行ってきた。 以前参加したトークショーが楽しかったので、今回も面白そうだと思って潜り込んだ。その時のトークショーの感想はこちらに書いたのでよかったら。 m-tenenbaum.hatenablog.com インタビュアーは、…

濱口竜介「カメラの前で演じること」〜映画「ハッピーアワー」テキスト集成〜

12月によっぽどのことが起きなければ、今年見た映画で一番好きだったのが「ハッピーアワー」であることは揺るがなさそう。 キネ旬の2015年の日本映画ベストテンでは、「恋人たち」、「野火」に続いて第三位になっているけど、個人的にはその上位2作より圧倒…

最果タヒ「きみの言い訳は最高の芸術」など、最近読んだ本のこと

最果タヒ「きみの言い訳は最高の芸術」 きみの言い訳は最高の芸術 作者: 最果タヒ 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/10/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 最近至る所で注目を集めている最果タヒさんのブログに書かれていた…

「半分のぼった黄色い太陽」とアディーチェのこと

2,3年前にも読もうと思って図書館で借りたけど、挫折してしまったアディーチェの「半分のぼった黄色い太陽」に再トライして読み終えた。最年少でオレンジ賞という女性作家が英語で書いた本の中でその年最も優れたものに与えられる文学賞を受賞し、世界に注目…

フランクル「夜と霧」とイーストウッド「ハドソン川の奇跡」 〜命を数えるということ〜

大学生の時間のあるうちに、きちんと名著を時間をかけて読むというのも大事なんだろうなと思って手にとって読んだ本がフランクル「夜と霧」。 内容は以前から知ってたけど、特に理由もなく読んでいなかった。 夜と霧 新版 作者: ヴィクトール・E・フランクル…

池田純一「〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神」を読んで、是枝監督のことを思い出した

〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神 (講談社現代新書) 作者: 池田純一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/05/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る この本を手に取ったきっかけは、映画の「ズートピア」にある。 内容には…

「自撮り」を肯定する

ここ最近、自撮りに関する文章を立て続けに読むという偶然があった。 最初は、早稲田リンクスによる山崎まどかさんのインタビュー vol.30 だから、世の中には君らしさがある | Palette 山崎さんは、高校生くらいからずっと影響を受けている方で、このブログ…

加藤千恵「ラジオラジオラジオ!」

香港滞在中は、大学が市街地から離れたところにあったこともあり、夜はだいぶ自由な時間があったので7月はあまり読めなかった本をたくさん読んだ。とはいえ、Kindleの充電器を持っていくのを忘れてしまったので、Kindleの電池が切れた滞在終盤はあまり読み進…

山内マリコ 「買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて」

今、香港の大学に2週間の短期留学(奨学金的なものを貰えたので破格の値段)をしているんですが、夜は結構暇なので久々にブログ更新。 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫) 作者: 山内マリコ 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/03/10 メ…

2016年6月に読んだ本

6月に読んだ本をまとめておく。今月は、タマフルの海外文学特集の影響と、時間に余裕もあったことで海外の作品をたくさん読んだ。タマフルの特集のことはここに書いたのでよかったら。 m-tenenbaum.hatenablog.com 1.ダニエル・アラルコン 「夜、僕らは輪に…

タマフルの「海外翻訳小説の身もフタもない楽しみ方を学ぶ」特集が面白かった話

1ヶ月前ほどのタマフルの「海外翻訳小説特集」がとても面白かったので、最近はちょっと意識的に海外文学作品を読むようにしている。ちなみに、それまでは1年に5冊くらい読むペースだったのだが、ここ1ヶ月で4冊ほど読んでいる。 www.tbsradio.jp もうすぐポ…

2016年5月に読んだ本

小説の感想で1記事を書けるほどの語彙力や文章力はないのだけども、だからといって読書メーターに記録だけを残すだけでももったいないので、これからは各月毎にまとめて紹介しようと思った。 1. ラッタウット・ラープチャルーンサップ 「観光」 観光 (ハヤカ…

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」とオードリー若林から学ぶ「自信」

引き続き、「サーチ・インサイド・ユアセルフ」で書かれていて印象に残ったことをまとめる。今回は自信の話について。ここでも、思わぬところで他の人とのつながりを発見したから楽しかった。 サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグ…

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」と村上春樹が語る「痛みと苦しみ」

「How Google Works」を読んでから、Googleの、科学的な知見を日々の働き方に落とし込む姿勢に関心を持っていたところにまた新たな本が発売されたので、早速読んでみた。 サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス…

是枝裕和「歩くような速さで」・「世界といまを考える」

中学生の時に「誰も知らない」を見て衝撃を受けて以来、大好きな映画監督の一人である是枝監督の新作「海よりもまだ深く」が週末に公開される。これを機に、エッセイ「歩くような速さで」・対談集「世界といまを考える」を読んだので、新作を見る上でヒント…

松田青子「ロマンティックあげない」

松田青子さんの新しいエッセイ集「ロマンティックあげない」を読んだ ロマンティックあげない 作者: 松田青子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/04/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る カラフルなワンピースに電動ノコギリという印…

「イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ」

いきなりなんですが、イケアが40年間人気を保ち、彼らを凌ぐ競合他社が出てこない秘訣と、夫婦円満の秘訣に共通項があると言われたら、それが何か思いつきますか? イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ 作者: クレイ…

長時間の逆質問が苦にならないために読んでおきたい本

金融系の企業を受けている友人と話していて、「リクルーター面談で逆質問の時間を長く取っている企業が多いんだけど、質問が途切れないコツってない?」と聞かれたので、ある本を勧めたところ、友人はすぐに買って読んでくれたようで、「使えた!」と喜んで…

オードリー若林とピクサー、どちらも自信を持つ上で大切にする「プロセス」

最近読んだ本の中で、接点が本来はないはずの2冊の本なのに、たまたま似た話が連続したのでメモしておこうと思う。 何が似ているのかというと、どちらの本も「結果」ではなく「プロセス」を重視するべきだということを伝えている点が似ている。 まず、その2…

楠木建 「好きなようにしてくださいーーーたった一つの仕事の原則」

最近就活中なので、どうしてもビジネスよりの本を読む機会が多い。この前は個人的には「ストーリーとしての競争戦略」でおなじみの楠木建の本を読んだ。 好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則 作者: 楠木建 出版社/メーカー: ダイヤモンド…

「火星の人」「オデッセイ」

原作の「火星の人」読んで準備万端で気合い入ってたこと、シネマイレージカードのポイント貯まっていたこともあってIMAX3Dで「オデッセイ」を鑑賞した。 火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子 出版社/メーカー: 早川…

「How Google Works 私たちの働き方とマネジメント」

Googleがどのように人材を集めて、ビジネスを拡大していったか。また、その中でどんな課題に直面して、それをどのように解決していったか?あるいは、働く中で大事にしている価値観は何か?などについて当事者の立場から書かれた本 How Google Works (ハウ・…

白川克「会社のITはエンジニアに任せるな!」

IT系の会社の説明会などに行くと、「会社の経営層がITを理解していない」とか「今後の業務や経営の改善のためにITが欠かせない」といったフレーズを聞く。そういったフレーズを何度も聞くうちに、「でもITを理解していないってどういうこと?矮小化している…

著名人(羽海野チカ・佐藤健など)が語る木皿泉

木皿泉「昨夜のカレー、明日のパン」が文庫化された。2014年の本屋大賞2位に輝いたこともあって、本屋ではなかり目立つ場所に置かれていた。 昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫) 作者: 木皿泉 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/01/07 メディア:…

2015年読んでよかった本15冊

今さらながら2015年を振り返る。まずはたまに友人に聞かれる「最近面白い本ないの?」に答えるための本シリーズ。特に順番に意味はないです。 後半のコメントがテキトーなのは今後改善予定です! 1. ジョン・ウィリアムズ「ストーナー」 ストーナー 作者: ジ…

佐渡島庸平「ぼくらの仮説が世界をつくる」

最近読んで面白かったのがこの本。間口が広くて、インターネットに興味がある人、出版に興味がある人、自己啓発的な本を探している人にも刺さる部分があるはず! ぼくらの仮説が世界をつくる 作者: 佐渡島庸平 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2015…

最近出たカルチャー雑誌「CULTURE Bros.」と「This!」のVol.1を比べてみた

最近、カルチャー系の雑誌の新刊が同時期に発売していたので、どちらも手にとってみた。 CULTURE Bros. (TOKYO NEWS MOOK 511号) 出版社/メーカー: 東京ニュース通信社 発売日: 2015/11/05 メディア: ムック この商品を含むブログを見る こちらはテレビブロ…

岸本佐知子×津村記久子 トークイベント「小さな声を聴く」

peatix.com 開催からもう半月以上経ってしまったけど、楽しいトークイベントだったから記録に残しておこうと思う。 トークショー概要 このトークショーは、岸本さんが訳したミランダ・ジュライ「あなたを選んでくれるもの」と津村さんの「とにかくうちに帰り…

ミランダ・ジュライ「あなたを選んでくれるもの」でインタビューとは?を考える

前も書いたけど、インターンでWebサービスを運営している人にインタビューをする機会が多く、人が熱量高く話をしているところに立ち会うのはやっぱり楽しいな〜と思っていたところに、インタビューに関連する素敵な本を読んだ。 あなたを選んでくれるもの (…

松田青子「読めよ、さらば憂いなし」を読んで、読みたい本が急増した

秋の夜長だし本でも読もうかなー、でもどの本を読もうか迷うなー そんな方にお勧めしたい本が松田青子の「読めよ、さらば憂いなし」。 理由は、この本自体も面白いし、この本で紹介されているたくさんの本に興味が湧くからである。 読めよ、さらば憂いなし …

システム思考学ぶ入門本「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」

なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方 作者: 枝廣淳子,小田理一郎 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2007/03 メディア: 単行本 購入: 6人 クリック: 57回 この商品を含むブログ (35件) を…

加藤陽子「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」

今、「行ってみたい時代はどこ?」 と聞かれたら、「日清戦争以降から第二次世界大戦の終結までの約50年間」と答える。 近頃、安保法案をめぐる議論など、なかなか物騒な感じになっている日本。それこそ、ニュースや街中では「戦争」という単語を見聞きする…

武田砂鉄「紋切型社会」と、そこから派生した話

発売時からTLで名前を見かけることが多かった武田砂鉄の「紋切型社会」を読んだが、とても面白かった。ずっと感想を書きたいと思っていたが、なかなか筆が進まなかった。 紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす 作者: 武田砂鉄 出版社/メーカー: 朝日出…

村上春樹のスピーチとジョン・アーヴィング「ピギー・スニードを救う話」

今日の2時間後くらいには、ノーベル文学賞の発表があるとのこと。 今年も、ニュースでは村上春樹が受賞するかどうかが度々話題になっている。 報道では厳しいとも言われているが、受賞者がアメリカ大陸出身→ヨーロッパ出身→アジア出身の順で回ってきていて、…

「ヒップな生活革命」のこと

ヒップな生活革命 (ideaink 〈アイデアインク〉) 作者: 佐久間裕美子 出版社/メーカー: 朝日出版社 発売日: 2014/07/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (5件) を見る 読んだのはだいぶ前だけど、一度まとめておいたほうがいいなーと…

「採用基準」のこと

マッキンゼーの人事を務めた著者の本。 近年、マッキンゼー志望の人たちに流布してる噂を否定しながら、本当に求めてる人材を説明している。 著者は、これからのグローバルビジネスで求められる資質は 3点あって、 地頭 英語力 リーダーシップ力 問題は、日…

「世界は文学でできている」のこと

世界は文学でできている?対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義? 作者: 沼野充義 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2014/01/17 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 作者の沼野充義は、 ロシアの歴史・文学研究の大御所で自分の知り合いの中で一…

「スマート・シンキング」のこと

最近小説とかエッセイとか読むことが多かったので、今回はこの本を読んだ。 科学的なアプローチで書かれてて、しかも各章でポイントを丁寧に要約してくれててわかりやすいので、思考法に関心がある人にはオススメです。 以下要約 まず、スマート・シンキング…