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日々の一部始終

「How Google Works 私たちの働き方とマネジメント」

Googleがどのように人材を集めて、ビジネスを拡大していったか。また、その中でどんな課題に直面して、それをどのように解決していったか?あるいは、働く中で大事にしている価値観は何か?などについて当事者の立場から書かれた本

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント

  • 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・ペイジ,土方奈美
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2014/10/09
  • メディア: 単行本
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money.cnn.com

上のリンクでも、新卒で一番働きたい会社ランキング(主要12カ国の学生対象)で1位に選ばれているGoogle。よく働きやすくてユニークな職場みたいな形で取り上げられることも多い印象。

しかし、Googleで働いている人が自分の周りにはいないので、実態がよくわからなくて気になっていたので手にとって読んでみた。(ちなみにこのランキングで2〜5位がマッキンゼーやP&Gではなく、会計系のコンサルティングファームBig4だったことが意外だったのだが、その理由はこの方のブログを読んでもらえるとわかりやすい)

globalbiz.hatenablog.com

 

どのように働くかを考える上で参考にしたい部分を抜粋する。

「邪悪になるな(Don't be evil)」って理念のかっこ良さはまたの機会に書きたい。

1. 「しなやかなマインドセット」

しなやかマインドセットの持ち主は、努力すれば自分の持ち味とする能力を変えたり、新たな能力を開花させることができると考える。人は変われる。適応できる。むしろ変化を強いられると、心地よく感じ、より高い成果をあげられる。

ドゥエックは実験によって、マインドセットを変えることで、まったく新しい思考や行動が引き起こされることを明らかにした。

自分の能力は変わらないと考えていると、その自己イメージを維持するために「到達目標」を設定する。一方、しなやかマインドセットの持ち主は「学習目標」を設定する。

学ぶこと自体が目標になると、くだらない質問をしたり、答えを間違えたりしたら自分がバカに見えるのではないかなどと悩んだりせず、リスクをとるようになる。ラーニング・アニマルが目先の失敗にこだわらないのは、長い目でみればそのほうが多くを学び、さらなる高みに上れることを知っているからだ。

「変化を望まないことがリスク」というのは、よく言われている気がするし、自分もわりと同じことを続けることが得意ではない。

d.hatena.ne.jp

ただ、自分の課題は、何のために成長したいかがぼやっとしてしまっていること

 2. 「人格と同じくらい面白さは大事」

テレビスターのティナ・フェイは「LAXテスト」の代わりに、《サタデー・ナイト・ライブ》のプロデューサー、ローン・マイケルズの評価基準を使うという。「午前三時にトイレで鉢合わせしたくない人間は雇うな。みんな会社にいるんだから」

 ティナ・フェイがこの本に出てくると思わなかったから思わずハイライトしてしまった。

 

3. 「キャリアの作り方」

キャリア計画をつくるための簡単なステップを紹介しよう。

まず、現在ではなく五年後の自分にとって理想の仕事を考えてみよう。どこで、何をしていたいか。いくら稼いでいたいか。仕事内容を書き出そう。たとえばその仕事を転職サイトに載せるとしたら、どんな説明になるだろう。

今度は時計の針を四~五年進めてみよう。あなたはその理想の仕事に就いている。その時点の経歴書は、どんな内容になっているだろう。その理想の職に就くために、その間あなたは何をしたのだろう。

理想の仕事を念頭に置きながら、自分の強みと弱みを評価してみよう。そこにたどりつくために、どんなスキルを磨く必要があるのか。この作業には他の人からのインプットが必要だ。上司や同僚の意見を聞いてみよう。

最後に、どうすればその仕事に就けるのか。どんなトレーニングや実務経験が必要だろう。

ところで、考えた結果、理想の仕事はいまの仕事だという結論に達したなら、それはあなたの野心が小さすぎるということだ。もう一度エクササイズをやり直し、安易に手に入るようなものではなく、少し背伸びした目標を考えてみよう。

これは、外資系の企業の説明会で似たような話を聞く機会が多い気がする。日系はやっぱりどちらかというと会社がレールを敷いてくれるイメージ。

 

4.「いい人ばかりの職場」

嫌いな相手とも一緒に働かなければならない。なぜなら「いい人ばかり」の職場は均質的なことが多く、職場の均質性は悪い結果を招きやすいからだ。

視点の多様性、すなわちダイバーシティは会社が近視眼的になるのを防ぐ、きわめて効果的な政策だ。(中略)多様な人材が同じ職場で働くことで生まれる幅広い視点には計り知れない価値がある

 

これは先週参加したメーカーでのインターンでも思っていた点だった。どの人も真面目で優しい人だったけど、個性的かと言われると首をかしげる感じだったから、ようやくダイバーシティが必要とされる理由が実感できた気がする。