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Reach For Tomorrow

2017年卒予定の大学生です。日々感じたことを記しておくブログです。

「イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ」


いきなりなんですが、イケアが40年間人気を保ち、彼らを凌ぐ競合他社が出てこない秘訣と、夫婦円満の秘訣に共通項があると言われたら、それが何か思いつきますか?

 

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

  • 作者: クレイトン・M・クリステンセン,ジェームズ・アルワース,カレン・ディロン,櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/12/07
  • メディア: 単行本
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そんなことが書かれた本がこれ。
著者はハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の教授で「イノベーションのジレンマ」とか書かれている経営学の大家の方らしい。その著者が最後の授業で話した内容がまとめられた一冊。評判の高さも納得で、これからも何度も読み返したいと思った。
 
この本では、HBSを出るような高学歴エリートでも、みんな必ずキャリアや人間関係において、幸せな生活を送れているわけではなく、それはなぜなのだろう?みたいなことを経営学の視点から分析してみることがテーマになってる。
 
筆者は、はじがきで、HBSに生徒として通っていた時の知り合いに、マッキンゼーで史上最年少でパートナーになったにもかかわらず、エンロン事件で捕まった人がいたことが、今回のテーマを扱うきっかけの一つになったと書いていた。
エンロン事件に関しては、大学の国際取引法の授業でドキュメンタリーをみたことで知っていたので、身近に感じた。
 
本は全部面白いんだけど、特に前述したイケアと夫婦生活の共通項が印象的だったので、メモしておく。やっぱりスウェーデンに留学していたのでイケアには馴染みがあるし。ちなみにスウェーデン人はIKEAを「イケア」と発音するけど、アメリカ人とかは「アイケア」って発音してた。あと、寮のルームメイトは「イケアをそんなにありがたがるのファニーだぜ」って感じだった。
 
 
イケアには特別な企業秘密もなく、家具業界への参入を検討している人なら、簡単に真似できそうなのになぜ追随する同業他社が現れないのか?という疑問から、まず議論を出発させている。
その秘訣を、特定の顧客セグメントや製品の種類別に組織されている従来の企業に対して、イケアは顧客が時折片付ける必要が生じる「用事」を中心に構成されている点にあると述べている。
わたしたちが製品を購入する動機になるのは、「自分には片付けなくてはならない用事があり、この製品があればそれを片付ける助けにある」という思いだ。
(中略)
イケアは特定の属性をもつ消費者集団に、特定の家具を販売しようとはしない。そうではなく、消費者が家族とともに新しい環境に身を落ち着けようにとする際にしょっちゅう生じる用事に焦点をあてている。
「明日中に新しい家の家具をそろえなくちゃ。次の日には出社するんだから。」
競合企業はイケアの製品を模倣できる。店舗レイアウトする模倣できる。だがいまだ模倣されたことがないのは、イケアが製品と店舗レイアウトを統合している、その方法なのだ。

 

ここで書かれている「この製品・サービスを雇うのは、生活にどんな用事ができたときなのか?」という視点は、夫婦生活にも応用可能と話を進める。
 
片付けるべき用事のレンズを通して結婚生活を見れば、お互いに対して最も誠実な夫婦とは、お互いが片付けなくてはならない用事を理解した二人であり、その仕事を確実に、そしてうまく片付けている二人だとわかる。この気づきは、わたしに計り知れない影響をおよぼした。妻が片付ける必要のある用事を心から理解しようとすることで、妻への愛情がますます深まる。妻もおそらく同じように思ってくれていることだろう。
これに対して離婚は、自分の求めるものを相手が与えてくれるかどうかという観点から、結婚生活をとらえていることに、原因の一端があることが多い。
 
また、用事を理解するためには、直感と共感という重要なインプットが欠かせず、あと自分が考えている相手の用事と、実際に相手が望んでいる用事がかけ離れていることが多いという認識を忘れてはいけないということも忘れずに。
 
全編にわたってこんな感じで、経営の話から生き方の話へと移っていく本なので、自己啓発的な要素もありつつ、勉強になるのでオススメ本です