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「DAVID BOWIE is」展と野中モモ「デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター」

 天王洲で行われているデヴィッド・ボウイの大回顧展「DAVID BOWIE is」に行ってきたんだけどかなり面白かった!

 とても力の入った展示になっていたので、少しでも興味がある人は多分損はしないからぜひ行ってみてほしい〜

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 この展示会は本当に様々なものが展示されていて、飽きさせない作りになっていた。

 全員に貸し出されるヘッドホンから音源を聴きながら、衣装・制作メモ・ポスター・インタビュー映像を見ることで目も耳も楽しめる。普通の美術館だとどうしても絵(静止画)を見ることが中心になるので飽きてしまう僕でも楽しめた。アレキサンダー・マックイーンの服の美しさたるや!他の誰も似合わないだろうと思うような服を着こなすかっこよさ!

 この展示を通じて、改めてカルチャーやアートというワードから一般的に私たちが連想するようなもの、映画やファッションや小説の影響を受けながら、時代の先端で音楽を作ってきた人だったのだなということを実感した。常に時代の先端ってことではなかったけど、最後でマーク・ジュリアナらを起用したことで一気に挽回した印象。

 デビューからSpace Oddityまでの時期と比べて、ベルリン期の資料が若干薄かったのが残念だったのだけど、キュレーターのインタビューを読むとある程度意図的だったことが伺われる。

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 そんな私は、まさにボウイが時代の先端にいなかったどころか、まともに活動してなかった2000年代後半から海外の音楽を聴くようになったので、正直そんなに詳しくなくて、有名な曲を知ってる程度だった。

 

 だから、せっかく行くなら事前に予習しておいた方が楽しめるかなと思って手に取ったのが、野中モモさんが書いたこの本。(最初の時期は混んでるだろうと思ったこともある)

デヴィッド・ボウイ: 変幻するカルト・スター (ちくま新書1234)

デヴィッド・ボウイ: 変幻するカルト・スター (ちくま新書1234)

 

  ボウイの作品と世間の反応を振り返りながら、その当時の時代の雰囲気までもコンパクトにまとめてあって、ビギナーが読むのは最適だと思う。私はまさにここで書かれているように「ウォールフラワー」で「ヒーローズ」が使われたあたりから追っかけ始めたタイプなので、そういった人たちを射程に入れて書いてくれてありがたい。


David Bowie - "Heroes" | The Tunnel scene | The Perks of Being a Wallflower

 改めて1967年にデビューアルバムを出してから、1980年の13枚目「スケアリー・モンスターズ」までの制作ペースの早さが異常だった。

 ここで書かれていた、当時の人々にとって革新的だったと言われている1972年のBBCの「トップ・オブ・ザ・ポップス」での「スターマン」を演奏する映像が、展示会で流れていてかなりテンション上がった。


DAVID BOWIE - Starman (TOTP)