Reach For Tomorrow

日々の一部始終

2016GW振り返り

学生最後(のつもり)のGWだったので、メモしておこうと思う。

基本的にはバイトばっかりしていた気がするけど、それだと悲しい気持ちになるので 

1. 浜松旅行

浜松に1泊2日で行った。

目的は2つあって、1つ目は中高の友達と旧交を温めること、2つ目はアントラーズvsジュビロの試合を見ることだった。

とりあえず試合当日の午前中に浜松に到着。思っていたより都会という印象。友達と合流して、そのままさわやかに。深川麻衣さんの乃木坂46卒業を記念してげんこつハンバーグをいただく。美味しかったです。友達曰く、浜松なら餃子よりさわやかの方が期待を裏切らないとのこと。それは怪しい。

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試合のキックオフまでに時間があるということで、近くのイオンに寄る。今までみたイオン史上最も巨大だった。

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老若男女問わずたくさん人がいて賑わっていた。一足先に社会人になった友達が「地方勤務だと週末は本当にやることないからイオン行く」と言っていたけど、それも嘘ではなさそうだった。山内マリコ作品に出てくる女子高生っぽく「ここは私のいる場所じゃない!私は東京でもっとキラキラした生活を送るの!」みたいな気分になる。 

 

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

 

 

そんなこんなを経て、スタジアムに到着し、試合観戦。

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初めての磐田スタジアムはサッカー専用競技場だからピッチとの距離が近くてナイスな反面、席取りをミスり、ゴール前が見辛い席になったのはむむむだった。

肝心の結果はドロー。アントラーズ的には優勝が遠のく。痛すぎる。ジュビロは大井や太田といった出戻りの選手が多くて懐かしい気持ちになる。松井大輔は身体が重そうだった。

試合後、浜松のお店の閉店時間が軒並み早いことに驚きつつ、友人宅で語らいながら、ジャイアント・キリングを読み進める。やっていることが中学生の時から変わっていなくて苦笑する。13巻くらいから25巻くらいまで読んだ。サックラーにシンパシー

GIANT KILLING(13) (モーニングコミックス)

GIANT KILLING(13) (モーニングコミックス)

 

次の日は、まさかの寝坊でバスに遅れて新幹線で帰る羽目になるという痛恨のミスを犯したけど、トータルでは満足でした。 

旅のBGM


Special Favorite Music "GOLD" (Official Music Video)


PLT12 手紙をかくよ

 

2. 「旅するルイ・ヴィトン」展

浜松旅行はGW終盤だったのだが、GW前半はお金が今までで一番なかったので、できるだけバイトして支出を抑えてた。(どうしてもって時はクレジットカードを使って、来月の自分に期待する羽目になっていた...)

そんな中、twitterでたまたま感想を見かけて、調べてみたら無料で入場できる上に近所だったので行ったのがルイ・ヴィトン展

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そもそも就活当初に冷やかし半分でLVMHの説明会に行った時に「フランスの田舎者が作り始めたカバンが、100年以上たった今では世界中で一種のステータスを示すプロダクトになったってすごいなー。それを成し遂げた要因や維持する秘訣ってなんだろう〜?」って気になったくらいで、基本的には門外漢の自分でも大満足の内容だった。

展示スペースの作り方やスタッフの人の対応(最寄駅からそんなに遠くないのにバス送迎あった)とか細部にわたって気合が伝わってきて、さすが世界を代表するラグジュアリーブランドの展示会だった。この前にいったピクサー展もすごかったけど、レベルが違った。

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発展を成し遂げた要因には、移動手段の発達(船・列車)が大きかったのかなーと。移動手段が発達するにつれて、それまで一部の富裕層に限られていた旅のハードルが下がり、大きな荷物を抱えて旅ができるようになった。そこで、丈夫で防犯のしっかりしたルイヴィトンのカバンのニーズができたのでは?みたいなことを考えた。

ラグジュアリーブランドは独特のビジネスだから、詳しいことを本で調べてみたい。

 

3. その他

普段頻繁には会わない友達と何度か飲みに行ったので、色々な話をしたのも楽しかった。テニスサークルの面妖なシステムや男尊女卑の風潮に慄いたり、宇多田ヒカルが今の自分の年頃で結婚して、「ULTRA BLUE」出してることに仰天したりしていた。あと、2年間行かなかったので今年はフジロック行きたいと思った。

 

「イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ」


いきなりなんですが、イケアが40年間人気を保ち、彼らを凌ぐ競合他社が出てこない秘訣と、夫婦円満の秘訣に共通項があると言われたら、それが何か思いつきますか?

 

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

  • 作者: クレイトン・M・クリステンセン,ジェームズ・アルワース,カレン・ディロン,櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/12/07
  • メディア: 単行本
  • 購入: 9人 クリック: 51回
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そんなことが書かれた本がこれ。
著者はハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の教授で「イノベーションのジレンマ」とか書かれている経営学の大家の方らしい。その著者が最後の授業で話した内容がまとめられた一冊。評判の高さも納得で、これからも何度も読み返したいと思った。
 
この本では、HBSを出るような高学歴エリートでも、みんな必ずキャリアや人間関係において、幸せな生活を送れているわけではなく、それはなぜなのだろう?みたいなことを経営学の視点から分析してみることがテーマになってる。
 
筆者は、はじがきで、HBSに生徒として通っていた時の知り合いに、マッキンゼーで史上最年少でパートナーになったにもかかわらず、エンロン事件で捕まった人がいたことが、今回のテーマを扱うきっかけの一つになったと書いていた。
エンロン事件に関しては、大学の国際取引法の授業でドキュメンタリーをみたことで知っていたので、身近に感じた。
 
本は全部面白いんだけど、特に前述したイケアと夫婦生活の共通項が印象的だったので、メモしておく。やっぱりスウェーデンに留学していたのでイケアには馴染みがあるし。ちなみにスウェーデン人はIKEAを「イケア」と発音するけど、アメリカ人とかは「アイケア」って発音してた。あと、寮のルームメイトは「イケアをそんなにありがたがるのファニーだぜ」って感じだった。
 
 
イケアには特別な企業秘密もなく、家具業界への参入を検討している人なら、簡単に真似できそうなのになぜ追随する同業他社が現れないのか?という疑問から、まず議論を出発させている。
その秘訣を、特定の顧客セグメントや製品の種類別に組織されている従来の企業に対して、イケアは顧客が時折片付ける必要が生じる「用事」を中心に構成されている点にあると述べている。
わたしたちが製品を購入する動機になるのは、「自分には片付けなくてはならない用事があり、この製品があればそれを片付ける助けにある」という思いだ。
(中略)
イケアは特定の属性をもつ消費者集団に、特定の家具を販売しようとはしない。そうではなく、消費者が家族とともに新しい環境に身を落ち着けようにとする際にしょっちゅう生じる用事に焦点をあてている。
「明日中に新しい家の家具をそろえなくちゃ。次の日には出社するんだから。」
競合企業はイケアの製品を模倣できる。店舗レイアウトする模倣できる。だがいまだ模倣されたことがないのは、イケアが製品と店舗レイアウトを統合している、その方法なのだ。

 

ここで書かれている「この製品・サービスを雇うのは、生活にどんな用事ができたときなのか?」という視点は、夫婦生活にも応用可能と話を進める。
 
片付けるべき用事のレンズを通して結婚生活を見れば、お互いに対して最も誠実な夫婦とは、お互いが片付けなくてはならない用事を理解した二人であり、その仕事を確実に、そしてうまく片付けている二人だとわかる。この気づきは、わたしに計り知れない影響をおよぼした。妻が片付ける必要のある用事を心から理解しようとすることで、妻への愛情がますます深まる。妻もおそらく同じように思ってくれていることだろう。
これに対して離婚は、自分の求めるものを相手が与えてくれるかどうかという観点から、結婚生活をとらえていることに、原因の一端があることが多い。
 
また、用事を理解するためには、直感と共感という重要なインプットが欠かせず、あと自分が考えている相手の用事と、実際に相手が望んでいる用事がかけ離れていることが多いという認識を忘れてはいけないということも忘れずに。
 
全編にわたってこんな感じで、経営の話から生き方の話へと移っていく本なので、自己啓発的な要素もありつつ、勉強になるのでオススメ本です
 

 

  

 

 

 

 

 

長時間の逆質問が苦にならないために読んでおきたい本

金融系の企業を受けている友人と話していて、「リクルーター面談で逆質問の時間を長く取っている企業が多いんだけど、質問が途切れないコツってない?」と聞かれたので、ある本を勧めたところ、友人はすぐに買って読んでくれたようで、「使えた!」と喜んでくれた。僕も嬉しかったのでその勢いでブログを書いてみた。

 

勧めた本がこちら

 

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

 

 

オードリーのANNでいじられることでお馴染みニッポン放送アナウンサーよっぴーが書いた会話の技術に関する本 

この本が優れていると思う点は2点あり、1点目は今で言う「コミュ障」だった筆者が話すことが仕事のアナウンサーとして生きていくために身につけた実践的なスキルが書かれている点。2点目はコミュニケーションに関して、自分の話をするのではなく、聞くことに主眼を置いている点

コミュニケーションが成立して、そこで感心したり共感したり、笑い合ったり幸せな気持ちになったり、そういうポジティヴな感覚を得ることなしに人は楽になれません。そこがコミュニケーションの根幹であって目的のはずなんです。 

いわゆる会話術の本だと、自分の意図に相手を乗せるための技術とかが語られがちだけど、もっと優しい目線で語られていて好感持てる。 

 

この本では、主に日常会話をスムーズにするための技術が語られているのだけど、面接にも応用可能だと思う。
そもそも面接は面接官に「この子と働きたい!」と思ってくれるかどうかがすごい重要だと思っていて、そのためには自分が優秀であるってアピールもいいけど、大学生のアピールってたかがしれているし、ウザイと思う。
個人的には、自分の本音を話して、なるべく相手にも本音ベースのことを話してもらえるように精一杯努力することが大事だと思う。(もちろん、向こうには立場があるので、聞ける本音にも限界があると思っている)
そこに関して、この本から使えると思うポイントを抜粋すると、まずは
相手に対して優位に立たないですむ技術。  
①ホメる  
②驚く
③おもしろがる

 この姿勢を忘れずに、質問をする時には

まず自分の目をカメラだとして、話そうとしている事柄に対し、全体からズームインしていく方法と全体へズームアウトしていく方法を、ひとつの話のなかで混同しないことです。

(中略)

質問も同じで、相手に訊くことをズームインしていくか、ズームアウトしていくか、そのスコープがきちんと守られていると話全体が段階的に深くなっていくんです。時系列に沿って訊くやり方もそうですけれど、質問を重ねるのに順番を大事にするのは、話の展開としてとても重要なテクニックです。

このことを忘れなければ、「転機となった仕事って何ですか?」とか「今までで一番成長したと思えるプロジェクトってどんなプロジェクトでしたか?」のようなザックリした質問を投げても、その後、どんどんズームインして質問を重ねることができると思う。

 
この本で書かれていること以外に自分が気をつけていることはザックリあげるとこんなこと
 
・絶対質問するという意識で話を聞く 
・「なぜ?」「具体的にはどういうこと?」って考える
・定性的な発言と定量的な発言をうまく脳内で分類する
・自分が相手の立場だったらどうするかを想像してみる。
 
久しぶりに更新できた〜
GWは5個くらい書きたい〜
 

就活中間報告その3 「グローバルに働く」とは?を考える

このエントリを書こうと思ったきっかけはこの記事を読んだことから

www.onecareer.jp

大学時代に留学もしていたし、NGOの活動でアジアに行くこともあったので、就活当初は、漠然と海外でも働きたいな〜という想いがあり、この記事にあげられている「グローバル」を推すメーカーに関心を持った。そして実際、これらの企業の説明会や春のインターンに参加した。インターンの通過率もこういう系の企業は結構良かったから、自分が学生時代経験したこと、そこで感じたこととの相性は良いのかもしれない。

ただ一方で、「ん、ちょっと思っていた所と違うな」みたいな違和感もあったので、それを書き残しておきたい。(もちろん、良かった点もあったのでそこも書いておくと、穏やかで誠実で地に足着いた人がとっても多かったです!)

 

結論から言うと、僕は上記のような企業がグローバルを標榜するのにもかかわらず、「働く仲間は海外に行っても結局日本人」ということに違和感を抱いた。下の表を見てもらいたい。 

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上記のようなメーカーは個人的には③に位置すると思う。働く場所は海外であっても、一緒に働く人は日本人。取引先や工場の従業員には外国人の方が出てくるかもしれないけれども、そういった人と関わる頻度は人それぞれだと思う。

これは留学と近いものがあると思う。

留学でも日本人同士で固まってしまい、外国の学生との接点といえば、日本に興味があって、向こうから歩み寄ってくる学生に限られてしまうといった指摘がある。自分もそうだったし、留学してる人のfbの写真とかみても、そんな感じなんだろうなーと思う人はいる。逆にガンガン自分から行動してる人は尊敬してる。

(ちなみに他の国の学生も、同じ国の人達で固まることは見られたから、そんなに鬼の首を取ったように言うこともないと思うけど。)

 

話を戻すと、実際に説明会で企業の課題について聞かれた際に、海外において、現地の人材がマネジメントまで関わることができていないことや、日本からやってきた上層部の方々がなかなか現地の従業員と接点を持たないことを課題に挙げていた企業もあった。

あと、仕事内容に関しても、海外拠点ですでにある程度売上を立てている企業だったらルーティンワークが多くてハードではなさそうな印象だった。これはあくまでインターンで参加した企業の社員の方からのヒアリングによるけど。修羅場をくぐり抜けないといけない場面は思ったより少ない気がした。

これはメーカーに限った話で、例えば総合商社なら違ったりもするかもしれないけど、僕はそのあたりにあんまりワクワクできなかった。これは留学を経て、海外で暮らすことへの幻想みたいなものがかなりなくなったことが大きいと思う。

 

一方で、上の表でいうところの②にあたる部分の人と話す機会も就活中に何回かあった。具体的に言うと、外資系企業の人事をやっていて、上司が本国にいるからテレカンでコミュニケーション取ってるとかそういった感じの人。僕は正直そういった人達からの話を聞いてる方がワクワクした。理由としては、多国籍企業の実態(ダイバーシティって言われるようなものもここに入るのかも)が未知数すぎたから、聞ける話の一つ一つが新鮮だったことにあると思う。

どうやったら様々な国籍の人々が同じように働けるのか?

どんな風な意思決定をしてるのか?

どうしたら世界中隈なく製品やサービスを届けられるのか?

実感がなかなか湧かない。だからこそ、ワクワクするのかも。

 

だらだら書いてみたけど、一口にグローバルで働くと言っても、自分がいいなと思う働き方は違ったりするので、「外資は所詮日本支社だから〜」とか「海外駐在は視野を広げてくれる〜」とかよくある言い回しに騙されないようにしたい

 

m-tenenbaum.hatenablog.com

 

m-tenenbaum.hatenablog.com

 

 

 

オードリー若林とピクサー、どちらも自信を持つ上で大切にする「プロセス」

最近読んだ本の中で、接点が本来はないはずの2冊の本なのに、たまたま似た話が連続したのでメモしておこうと思う。

何が似ているのかというと、どちらの本も「結果」ではなく「プロセス」を重視するべきだということを伝えている点が似ている。

 

まず、その2冊の本というのがこちら

完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)

完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)

 

 

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

  • 作者: エド・キャットムル著,エイミー・ワラス著,石原薫訳
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2014/10/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (10件) を見る
 

 

上のオードリー若林の本は、オードリーがブレイク後、それまで接点のなかった社会の様々な価値観とどう折り合いをつけていくかの一部始終が記されたエッセイ。

下のピクサーの本は、ピクサーの共同創設者が「トイ・ストーリー」以降、どのようにして質の高いヒット作を連発し続けられたかの秘訣を経営目線で主に記された本。(「トイ・ストーリー」が作られるまでの話も面白い)

 

若林の本では、世の中に蔓延している「結果」至上主義に異を唱え、「自己ベストを更新していこうとするプロセス(過程)」が自信をもたらし、それが彼が今まで上手く馴染めなかった社会と繋がる手段になったということが最後に書かれている。

特にすごい訳じゃなく、特にダメじゃない。そんな自分の自己ベストを更新し続けていれば、「結果」があとからやってこよううがこなかろうがいいじゃないか。特別な才能がないから自己ベストを更新し続けるしかないという諦めは、僕にとって自信となった

 

 

ピクサーの本では、創業当初のピクサーのクリエイティブの2つの特徴に「物語が一番偉い」・「プロセスを信じよ」があったと書かれている。「プロセスを信じよ」というのは、困難や失敗がつきもののクリエイティブな作業においても、「プロセス」に従えば切り抜けられるという信条が表現されたフレーズとのこと。

しかし、「トイ・ストーリー2」制作の際、このフレーズが機能せず、現場が大混乱してしまった。(どのくらい混乱したかというと、映画完成時に1/3のスタッフが何らかの反復性ストレス障害を発症していたほど...)

この時の反省を踏まえて、プロセスは単なる枠組みだから頼りすぎず、責任と自覚を持って仕事に取り組むことが大事と警鐘を鳴らした上で、このフレーズについてこう語っている

プロセスを信じれば、いや正確に言えば、プロセスを使用する人を信じれば、楽観的にもなれるが現実的にもなれる。そう信じられるのは失敗によって判断されるのではなく、限界に挑戦し続ける自分を認めてくれるという安心感があるからだ

ピクサーの方はチームで作業に取り組む上でのプロセスの重要性だが、若林の本と通ずる部分はあると思う。

 

自分も自信がなさそうと言われることが以前は多かった(よくよく考えると就活中にはあんまり言われることがない。多分話すことがある程度準備できているからかも)ので、過程に重点をおくということを意識してベストを尽くしたい。

 

 

楠木建 「好きなようにしてくださいーーーたった一つの仕事の原則」

最近就活中なので、どうしてもビジネスよりの本を読む機会が多い。この前は個人的には「ストーリーとしての競争戦略」でおなじみの楠木建の本を読んだ。

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

 

 きっかけはこのブログから。

outward-matrix.hatenablog.com

内容は、newspicksで著者が持っているお悩み相談のコーナーの連載を本にしたものだそう。

最初はなんだかんだ他人事のように読んでいたのだけど、途中で思わず手が止まった箇所があった。それは、比較が容易な具体的なスペック(年収、職種など)に基づいたキャリア選択を行っている学生に対する問題提起の箇所にあった。

ほとんどの人が年収の高い仕事に惹かれます。そりゃまぁ、給料は高いに越したことはない。しかしそれ以上に、「なぜより多くの給料が欲しいのか」、裏側にある自分のツボを知る方がもっと大切です。それはすなわち、「自分と自分の生活にとって本当のところ『お金』はどういう意味を持っているのか」に対する答えを出すということです。

(中略)

価値観に根ざした仕事への構えができていないと、それが具体的で客観的なスペックなだけに、安易に目先の給料が高いほうに流れ、結果的に肝心の好き嫌いが台無しになるおそれがあります。

 

これは、今まさに自分の中で明確な答えが出せなくて困っていた問題だったからむむむとなった。

ついこの間、友人と話している際に「お金何に使いたい?」みたいな話題になり、「まず旅行かな、あとは、ちょっとおしゃれな服とご飯(あとは本とか漫画を躊躇せずに買う)。タワマンや高級車とかにお金を使う神経がマジで理解できない、ダサい」と答えたら、「社会人になったら時間ないからそんなに旅行できないじゃん。あと、お酒も飲まないじゃん。そうしたら、そんなにお金稼ぐ意味ないじゃん?」と返され、正直、仕事を選ぶ際の優先順位として給料の優先順位はそこそこ高く設定しているのに、これマズイなと思った。まぁ、長期的には家族ができて...みたいな話もあるかもしれないけど、現状なかなかに非現実的。

 

著者はそんな人たちに向けて、このようなアドバイスをしている

あなたにおすすめしたいのは、この際じっくりと腰を据えて、「具体と抽象の往復運動」を脳内でしつこくやってみることです。これこそが、職業の選択のみならず、あらゆる仕事にとって決定的に重要な能力だというのが僕の見解です。

これは僕も似たようなアドバイスを受けたことがあったが、アドバイスの意味を真には理解していなかったから、お金の部分まで応用できていなかった。反省

ちなみに受けたアドバイスは、 

  1. 色々な経験をする
  2. その経験からワクワクしたこと(嫌いだったこと)を抽出する
  3. 2で抽出した要素が当てはまる未経験のことはないかを探す

 

ダメな例:映画館のバイトをしていた→映画業界を目指す

ましな例:映画館のバイトをしていた→たくさんのスタッフと協力してお客さんをもてなすのが好き→ホテル業界も受けよう

 

みたいな感じ。

 

 

 

 

「火星の人」「オデッセイ」

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原作の「火星の人」読んで準備万端で気合い入ってたこと、シネマイレージカードのポイント貯まっていたこともあってIMAX3Dで「オデッセイ」を鑑賞した。

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

 
火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

 

原作のロジカルに課題に(チームで)取り組む姿勢、前向きな努力、ユーモアのバランスが絶妙で好きだったんだけど、それがそのまま映画にも引き継がれていて良かった。

鑑賞直前に、暗そうな雰囲気の「シビルウォー」「バットマンvsスーパーマン」の予告編を見たことが影響しているかもしれないけど、このくらいの明るさが今の自分には合っていると感じた。

 

本と映画を比較してみると、本を読んでいるときは、「MAVってなんだよ、パスファインダーってどんなものだよ、何か突然爆発してるけどどういうこと?」みたいな疑問が次々浮かびながら読み進めていたので、映像によって初めてどんな状況になっているかがクリアになったシーンもたくさんあり、その点がまず良かった。

映画を見て、トントンと進んで行くことに不満を覚える人がいることもわからないではないけど、そういう人は本読むと印象が変わるかも。本だと結構大変だった場面も、映画だとサクサク乗り越えているから。

一方で、映画には、本にはあったワトニーからそれぞれのクルーへのメッセージがなかったのが少しだけ残念

しかし、われわれはもっと重要なことを話し合わなくてはなりません。

ーあなたがディスコって、どういうことですか?70年代のテレビ番組は理解できます。だれだって、でかい襟の毛深い人種が好きですからね。

しかし、ディスコ?

なにゆえディスコ?!

上が原作で一番笑ったくだりなんだけど、それがそのクルーへのメッセージの所で出てきたから映画には登場せず。

 

キャストの話をすると、マッド・デイモンは生来の賢さ(ハーバード出身!)とボンクラさが両立しているし、大好きなジェシカ・チャスティンも頼りになるリーダー演じてて素敵だし、マイケル・ペーニャ、ケイト・マーラがいるチームは宇宙にいても楽しそうなので、自分も仲間に入れて欲しいと思える。

ヒューストンにいるNASAのメンバーもクリステン・ウィグやキウェテル・イジョフォーがいて豪華。タマフルでも言われていたけど、指輪物語のエルロンド会議のジョークの所にボロミアを演じていたショーン・ビーンがいたことも面白かった。

 

最近気づいたのだけど、才能ある人がその才能に頼りっぱなしになるのではなく、一生懸命努力する話が自分の中で好きみたい。

それは多分「3月のライオン」の影響が大きい気もする。あと「ピンポン」のペコだ