「How Google Works」で語られている「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」について改めて考える。
学生時代にこの本を読んだときに、当たり前のように感じていた「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」というフレーズは、実際働き始めてみると、どうしても目先のターゲットを優先してしまうことがしばしばあり、なかなか突き詰めて実現するのは難しいものだと実感した。
- 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・ペイジ
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2014/10/17
- メディア: Kindle版
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そんなことを考えながら読んでいたこの本では、「ユーザーに焦点を絞る」と言うことを、「消費者視点に立って考える」と言い換えられてように感じた。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
- 作者: 森岡毅
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2016/04/23
- メディア: 単行本
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ここで語られている消費者視点とは、下記のように定義されていた。
USJが消費者視点の会社に変わったと言うことがV字回復の最大の原動力だと思います。
消費者視点とはどういう考え方でしょうか?私がかつて修業したP&Gというグローバル企業が信じている価値観に「Consumer is boss.」というものがあります。あの会社がやろうとしていた考え方はこの消費者視点に限りなく近いと思います。つまり「消費者の方を向いて、消費者のために働け」という意味です。
(中略)
消費者視点の会社であるという事は、とにかく消費者の喜ぶことならば何でもしますということではありません。むやみにコストをかけて消費者の要求に対応するようでは、中長期では消費者価値を生み出すことができなくなるからです。会社がずっと続いていくためには、様々な制約の中で総合的な判断を重ねていくことになります。その難しい判断の起点となるのは結局のところ「どれだけの消費者価値につながるのか」という1点に尽きるのです。
簡単に言えば会社側のどんな事情もどんな善意も、消費者価値につながらないのであれば(消費者に伝わらないのであれば)一切意味がない。そう腹をくくった意思決定をできる会社が消費者視点の会社です。
この後、なぜ消費者視点を突き詰めるのが難しいのかにも言及されていて、そこで書かれていることは、まさに今の自分が直面している現状と近くて、ヒヤリとした。
ここで、改めて、「ユーザーに焦点を絞る」(消費者視点に立つ)ということが具体的にどういうことなのかを今まで読んできた本などで振り返って勉強していければと思っている。