デミアン・チャゼル 「ラ・ラ・ランド」
ありえたかもしれない未来に思いを馳せつつも、現状を肯定していくラストは好き。
それこそ、小沢健二の新曲「流動体について」とのシンクロニシティーがある
シネマカリテや閉館したシネクイントでかかっていたら、すごい素敵な作品を見た!って思えたんだろうなという印象。
近年でいったら「はじまりのうた」みたいな受け入れられ方で人気が広まっていくなら自然だと思えるけど、宣伝で言われているような映画史に残る傑作だとか、エポックメイキングな作品かと言われれば、それはあまり腑に落ちない…
前作「セッション」は結構好きです。
以下気になったところ3点
1. 話運びの拙さ
2人の関係性が大きく変化する2カ所の大事な場面(映画デートと1人芝居後の喧嘩)へのストーリーの運び方がうまくないと思った。
予定をきちんと確認して、ダブルブッキングがあったら、連絡すればいいじゃん。
同じような展開が2回続いたので、上手くないなと思った。
エマ・ストーンはまだ、冒頭でオーディションの予定を忘れていたシーンがあったので、そういうズボラな人なのかなと思えたけど、ライアン・ゴズリングは、不自然で唐突なダブルブッキングで、あのケンカ後ならきちんと予定確認してよ、最低でも撮影で行けないってメッセージ送るのが妥当じゃない?
2.ミアの魅力の乏しさ
全編通してミアというキャラクターが好きにならなかった。映画館で上映中のスクリーンの前に立つなんて映画が好きな人がとる行動としてとても信じられないし、音楽を蔑視した態度とるじゃん。ああいう人は嫌いだ。
肝心の夢を追っている姿も切実には見えないし、セブに対する態度もなんかペラペラに見えちゃって、この人の夢を応援したい気持ちにならない。
3.ミュージカルシーン
最初とラストは最高だけど、それ以外ミュージカルシーンは迫力もあまりないし、明るく楽しくって感じでもなくてうーんって感じだった。高揚感が意外となかった。
しかも今感想書いてて思ったのは、考えたことを熱量もって伝えたい気持ちでもないというのが期待していた分すごい残念。
自分でも細かいところを書いている気がするけど、そういった細かいところが気にならなくなるほど素晴らしいものがあったか?と言われるとかなり微妙でした。サントラもかなり聞いていたのに。
でも公式サイトの推薦コメントでは山崎まどかさん、山内マリコさんといった普段映画を見るときに参考にしている方の絶賛コメントがあってあれだし、瀬田なつきがロマンティックだって褒めてるけど、あなたの映画の方がキュートでロマンティックだと思った。(Parks楽しみ!)